政府がこれまで投資経験がない人達に何とか投資に積極的に関わってもらおうと導入した肝いりの制度です。
2014年1月に始まり現在で5年以上が経過しています。
”つみたてNISA”の場合は投資可能期間が2037年開始分まで確約されているので、長期投資をする上でこれほど将来を約束されているのは恩恵以外の何ものでもありません。
それだけに大小や店頭とネットに関係なく様々な金融機関が「NISA」に参入しまるで戦国時代のような状況を作り上げています。
本来「NISA」は投資初心者にこそ株や投資信託の取引を始めてもらう狙いがあったのにこれでは本末転倒です。
ネットなどで「NISA」について調べると手数料や取扱商品総数などでネット証券に分があるのは簡単に分かると思いますが今度はネット証券の業者も多いので今度はそこで混乱するのです。
DMM.com証券はどんな取引業者?
DMM.comと聞くと大抵の投資家はFX取引を連想します。
また投資をしない人にとっては動画配信サービスや販売、ゲーム等々、最近では北野武氏出演のCMなども有名です。
なぜFX取引を連想するかと言うとそれはFX口座開設数70万を突破した人気・実力・評判でも文句なしのNo.1に君臨しているからです。
しかし株取引や他の投資に関すると出遅れていたのも事実です。
最近の人気ネット証券の場合は株投資とFX投資の両方をバランス良く力を入れ口座開設数を増やす業者が多いですが、DMM.com証券の場合は最初にFXに力を全注入し株取引を導入したのは2018年4月からです。
ですから「NISA」を開始したのも同時期なので他社と比較してつい最近となります。
それと「NISA」の口座(種類)は以下の3通りありますが
- NISA(一般)…DMM.com証券 口座あり
- つみたてNISA…DMM.com証券 口座なし
- ジュニアNISA…DMM.com証券 口座あり
つみたてNISAは通常の業者は全て取り扱っているのでこれは大きなデメリットです。
また投資信託も未対応なので「①NISA」でも当然投資信託の商品を選ぶ事は不可能です。
このようなかなり強い個性や特徴があるDMM.com証券です。
普通ならこのような他社より劣る条件が揃っているのになぜ無理して「NISA」に参入するのか懐疑的に思いますよね?
しかし投資素人ではなく経験豊富なベテラン投資家に「NISA」を提供しているとするならこれでも勝算はあるのです。
DMM.com証券はFX取引で投資家の心を掴み人気業者になった背景があります。
そこには安定した取引システム、低スプレッド(手数料)、キャンペーンなどが功を奏したのです。
特に短期取引を好む投資家に評価が高いので「NISA」でも積極的な短期取引を行う顧客をターゲットにし、そこがライバル他社との大きな違いとなります。
NISAの意味から考えるとDMM.com証券は使い方次第
「NISA」の最大の特徴としてこのようなキャッチコピーを見た事がありますよね。
”NISAは売買手数料無料”
確かにその通りですがこれは条件付きで
- NISA(一般)…年間120万円までの投資枠
- ジュニアNISA…年間80万円までの投資枠
年間120万(80万)までの制限をどう捉えるかは人それぞれですが、一般的な投資家なら恩恵をあまり感じないものです。
なぜなら国内大企業の銘柄、大型株などは最低でも50万円以上は必要となります。
すると短期取引を何度か繰り返すとあっという間に限度額120万に到達します。
また身も蓋もない言い方をするとDMM.com証券を始めとしたネット証券の場合は手数料も安いので100万円までの取引金額なら往復でも1000円以下となるのが多いです。
ですからDMM.com証券は「NISA」を切っ掛けにして本格的に株取引をしてもらうよう促す、他社からの乗り換えが真の狙いなんだと推測できます。
DMM.com証券NISA3つのポイント
初めて投資を始める人や投資信託に興味がある人だとDMM.com証券の「NISA」は魅力が欠けるかもしれません。
しかし投資という長期的な観念で見るなら口座開設はもちろん取引を始める価値は十分にあります。
- 海外株のアメリカ株の取引対応
- 取引システムの種類豊富&安定度抜群
- 株式売買手数料が業界最安値
現状ではまだまだ扱っている金融機関が少なく、ネット証券の一部大手ぐらいなのでアメリカ株を大きな強みです。
次に取引システムの安定度や種類の豊富さも見逃せません。
スマホアプリだけでも2種類、パソコンも同じく2種類が用意されこれも注目です。
最後は「NISA」ではなく通常の株取引ですが、その売買手数料が業界最安値なのも素晴らしいです。
「NISA」は手数料無料ですがこれは年間120(80万)と枠が決まっているので、もし投資に目覚めてしまったらさらに取引回数を増やしたくなるものです。
その際に手数料が安いのは絶対にメリットです。
DMM.com証券「NISA」の取引システム4種類
- スマホアプリ かんたんモード…初心者向け
- スマホアプリ ノーマルモード…ベテラン向け
- PC WEB版 STANDARD…初心者向け
- PC インストール版 PRO…ベテラン向け
これなら外出時や職場などでもチャートや銘柄の確認はもちろんニュースなど最新情報も入手できます。
その中でも「PC インストール版 PRO」は投資経験豊富なベテランでも納得の充実ぶりでカスタマイズ・直感的な取引操作・高機能テクニカルチャートなどはFX取引で口座数が日本一を豪語するだけがあると納得できます。
以上の取引システムとは別に「プレミアチャート」も用意されこれもテクニカル分析や描画方法で評判が高いです。
DMM.com証券「NISA」のメリット&デメリット
これまで紹介した事をまとめて最後に持論も含めたDMM.com証券「NISA」のメリット&デメリットの解説です。
まずはDMM.com証券NISAの手数料や取扱商品などまとめ
- 売買手数料…無料
- 取扱商品…国内株、米国株、投資信託未対応
- 口座種類…NISA(一般)とジュニアNISAは対応つみたてNISAは未対応
- 新規公開株(IPO)…対応
- 信用取引…対応
- 取引システム…PCとスマホで計4種類、別途プレミアチャートあり
- 通常口座の株取引手数料…業界最安値
DMM.com証券「NISA」のメリット
- 国内投資業者で最も安心安全
- 米国株の取引対応
- 取引システムの安定度や扱いやすさ、種類はトップクラス
- NISA条件も将来的に改善期待が高い
するとDMM.com証券の順位は平均程度なので、まず初心者が積極的に関心を示す事はないでしょう。
しかしこれがNISAではなくFXで同様に調べてみると面白い事に真逆となりほぼ1位や2位などに入ってきます。
FX業界では最大手だがNISAでは魅力ないと判断するか、それともFX同様に将来的には「NISA」や株取引で最大手になると判断するかはそれぞれです。
そうなるとDMM.com証券の最大のメリットは「安心安全な取引」が核心を突いていると個人的には思っています。
取引をしていて破産するような業者はゼロではありません。それは近年でも仮想通貨取引で撤退や処分を受けた業者がいくつもありますよね。
さらにハッキング被害などもこれまで何度も起こっています。NISAや株取引だから絶対に安全とは言えない世の中なのです。
この悩みの種がある以上は、最大手の業者を選んでおくことが一番の防衛策だったりします。
DMM.com証券「NISA」のデメリット
- 投資信託商品が未対応で本数ゼロ
- つみたてNISA口座が未対応
- 海外株がアメリカ株だけ
- 新規公開株(IPO)は対応だが本数少ない
ネット証券だとSBIや楽天が人気なのに対しDMM.com証券は現状でこれらに遅れを取っています。
さらにDMM.comと聞くと、動画配信やゲーム、或いはFXのイメージが強く、そこで「NISA」を始める人が少ないのも影響しています。
「NISA」は高齢者や若い投資経験ゼロの方が始めるケースが多くそんな方が最初からDMM.com証券を選ぶのはなかなか難しいのです。
これらがデメリットとして今一つ人気に火がついていませんが、将来的な期待度が高い業者なのは確実ですし、将来的には「NISA」だけでなく株やFX投資を考えているなら今の内から口座開設し取引を始めてはどうでしょうか。