投資って怖い?独断と偏見の投資ジャンル早見表

預金だけでは危ない!?「投資」が資産を守る時代へ

国も投資を推奨する時代へ
金融庁ではNISA(少額投資非課税制度)の恒久化を目指し更なる普及・利用の促進を図り家計の資産形成に「投資」を後押ししています。

また個人型確定拠出年金「iDeCo」は加入対象を自営業者からサラリーマンや専業主婦など誰にでも入れるよう広げ、NISAと共に利用者数は増え続け今後も増える見通しです。

中でも「iDeCo」は公務員が拡大を牽引しているのが大きな特徴です。

老後2,000万問題に端を発した将来の生活費問題

年金制度への不安や長らく続く預金の低金利問題等が引き金となり、福利厚生が厚いと言われる公務員までもが投資という選択肢を選ぶ結果となっています。

一見安全と思われる定期預金に実はリスクがあり、「攻め」に見える資産運用が資産を「守る」可能性が今後広がると推測されます。

この記事では現在私たちが置かれている経済状況について学び、政府も推す「投資」という選択肢を解説します。

現在の日本の経済状況と今後の見通し

現在私たちを取り巻く「景気」は一体どのような状況にあるのでしょうか?

MEMO
内閣府の「景気回復の持続性と今後の課題」というレポートでは「戦後最長に並ぶ景気回復」としながらも、「年金生活の高齢者世帯を中心に、消費者マインドに弱さがみられる」と報告しています。
同レポート内の日本銀行「生活意識に関するアンケート調査」によると、物価の上昇が消費者マインドを悪化させており、背景には原油価格の高騰や天候不順による野菜価格の上昇等があります。

「景気が回復している」と言われている中、私たちの生活であまり実感がないのは物価の上昇の影響が大きいのではないでしょうか。

一方で有効求人倍率は1974年以来の高さとなり完全失業率も低下している中、企業の収益は好調で設備投資も増加しているようです。

今後は世界経済と共に日本の景気は緩やかに回復を続ける見通しです。

しかし日本経済新聞の世論調査では78%の人が「景気回復を実感していない」と答え、「実感している」と答えた人はわずか16%でした。

国民が景気回復を実感できない理由としては先に上げた「物価の上昇」そして「老後2,000万問題」で一気に膨らんだ「老後の不安」ではないでしょうか。

老後の資産として定期預金を選ぶ人は数多いと思いますが、実は定期預金にも元本割れのリスクが存在します。

次項では定期預金に潜む「落とし穴」について見ていきましょう。

定期預金の元本割れとペイオフによる貯蓄のリスク

「定期預金に預けておけば、とりあえず元本は保証されるし安心」と考える人は少なくないと思います。

しかし定期預金でも元本割れのリスクや、万が一銀行が破たんした際の「預金保護制度(ペイオフ)」が適応されないケースがあるのです。

定期預金が元本割れしてしまうケースとは以下の3通りとなります。

低金利とインフレによる預金の目減り

日本では超低金利時代が長らく続いています。

日本銀行の調査では、現在の金融機関の定期預金の平均年利率は1年契約で0.013%となっています。例えば1年間1,000万円の定期預金を組んだとしても1,300円の利息しか付かない結果となります。

物価が上昇してお金の価値が下がる「インフレ」が、実はこの低金利と関係しています。

例えばインフレ率が2%だと仮定すると、1,000万円の価値は1年後1002万円となっています。

1年前1,000万円で買えたものが、1,002万円出さないと買えなくなっている訳ですが1,300円での利息では追い付かず「預金が目減り」という事態を引き起こしてしまっているのです。

仕組み預金

仕組み預金とは定期預金よりも高い金利を提供する代わりに、銀行側が満期の時期や受け取る通貨の種類を決める預金です。

仕組み預金は先物取引など「デリバティブ取引」というハイリスク・ハイリターンな取引の仕組みを利用した預金方法です。

基本的に途中解約できない決まりですが、やむを得ず途中解約した際に運用の収益が十分に確保できてないタイミングだとコストは預金者負担となり元本割れしてしまうケースがあります。

ペイオフの対象外となった場合

預金保護制度(ペイオフ)とは、預金のうち「1,000万円+その利息」が保護される仕組みです。

1,000万円を超える場合は「精算後可能であれば」払い戻しされるので、基本的に返ってこないと考えたほうが良いでしょう。

日本初のペイオフ発動となった2010年の日本振興銀行の破綻では、1,000万円を超える大口預金の総額は110億円でしたが、39%の41億円がカットされる結果となってしまいました。

あなたの預けている銀行が破綻した時も、預金が返って来ない可能性があるのです。

預金のリスクが分かったところで、老後資産の現状はどのようになっているのでしょうか。続いては老後資産を形成する上で重要な「退職金」について見ていきましょう。

退職金には頼らない!老後資産を個人で形成する時代

終身雇用制度は崩壊し退職金も徐々に減り続けています
厚生労働省の「就労条件総合調査」によると、退職金はここ10年で全体を通して400万~500万円程減少しています。(退職一時金の金額は学歴や勤続年数、退職理由により異なってきます)

金融庁が2019年6月に「老後に2,000万円金融資産の取り崩しが必要」という報告書を発表し、大きく報道され話題となりました。

その後報告書は事実上撤回となりましたが、老後の資金を以前より気にする人が増えたのではないでしょうか。

退職金だけでは老後の資金として不十分な場合、自分で老後資金を形成する必要があります。

投資で資産を守るという選択肢

今後資産を守り、形成するために有効な方法は「投資」です。

「投資」と聞くと「元本割れなどのリスクが怖い」「知識が無いから不安…」と言った意見を聞きます。

金融庁の「高齢社会における資産形成・管理」の報告書では「長期・積立・分散」の投資がリスクをコントロールし、リターンをもたらしやすい「多くの人にとって好ましい資産形成のやり方」と発表されています。

MEMO
更にこの報告書では「つみたてNISA」と「iDeCo」を中心とした制度の整備、授業やセミナーを通じた金融リテラシーの向上、個々人に的確なアドバイスをできるアドバイザーの充実などを提案し若年層だけではなく、「高齢者も資産運用が出来る事が望ましい」としています。
長く資産運用する環境を政府が整え、推薦している今こそ投資を始める良い機会と言えます。

投資初心者におすすめの商品とは

これから投資を考えている方や、投資初心者におすすめなのはやはり「iDeCo」や「NISA」です。

NISAは非課税で小額から投資が出来る気軽さが20代を中心に好評で、利用者数は年々増加しています。

各種証券会社や銀行等金融機関でも対象となる金融商品を販売していますので、口座を開設している金融機関がNISAに対応しているかまず確認してみましょう。

「iDeCo」は個人型確定拠出年金で、所得税・住民税の節税に繋がり運用益が非課税となるなど多くのメリットがあります。

これまでは個人事業主だけが対象でしたが、2017年からは20才以上60歳未満なら原則誰でも始める事ができるようになりました。

月額5,000円から始めることが出来る手軽さもあり、加入者は100万人を突破しました。

安定志向の強い公務員が「iDeCo」の加入率が高いというニュースも興味深いです。

「NISA」、「iDeCo」共にホームページのコラム等情報提供が充実しており、勉強会やセミナーも各地で開催されています。

情報が集めやすく、気軽に始められる「投資」でいずれ資産を守ることが出来るよう今から勉強しておく事をおススメします。